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2010年10月17日日曜日

人喰いの大鷲トリコ特集




0:01 幕張で開かれた、東京ゲームショーの一角、
0:05 外国プレスが熱い視線を送っていた先は
0:09 プレイステーション3用の新作だ

0:20 タイトルは「人喰いの大鷲トリコ」
0:24 鷲でも犬でも猫でもない想像の生物トリコと少年の物語だ

0:35 羽根一枚一枚の動きまで、緻密に計算されて作り上げられたその存在感は、世界中のプレイヤーを引きつけている

0:50 (外国のプレスは――)(「『トリコ』は本当に楽しみです」「上田文人はいつだって最高だから」)
0:55 (「彼の作るゲームは全部やりたいです」)

0:59 ゲームデザイナー、上田文人
1:03 ゲーム界のアカデミー賞にあたるBAFTAなど、数々の権威ある賞を受賞
1:10 本格的なデビュー作「ICO」は、日本、アメリカ、EUを始め世界で100万本近く売り上げた
1:18 上田の魅力に迫る

1:22 松原アナ「えー金曜クロス、今夜はゲーム界のアカデミー賞と言われる賞を受賞するなど、世界で注目を集めるゲームデザイナーの上田文人さんです」
1:30 膳場アナ「上田さんの生み出すゲームが、何故世界中から支持されるのか、私もゲームを体験させて貰いながら秘密を探りました」

1:42 上田のデビュー作、「ICO」
1:45 生贄として捧げられた、角の生えた少年ICOが、城に幽閉されていた少女を救い、共に脱出しようとするゲームだ
1:59 主な登場人物は、少年と少女の二人だけ

2:06 従来のゲームと言えば
2:13 勇ましいBGMに、レベルアップ、お宝アイテムなどが定番だ
2:18 だが上田のゲームには、そうした派手さは無い

2:28 聞こえるのは、松明の炎が爆ぜる音、風の音
2:34 そして鳥の声
2:37 静かな世界がどこまでも広がり、光や風は柔らかく、どこか切ない

2:45 膳場アナ「本当静かだよね…」(本当に静か…)
2:48「てか、人の気配がすごく少ないのかな」(人の気配がすごく少ないのかな)

2:54 いわゆるゲームっぽさを排除したリアルな世界観
2:57 そこに世界中のプレイヤーが引き込まれる

3:02 ICOの衝撃、それは「手を繋ぐ衝撃」だ
3:05 ここでも上田は、ゲームのセオリーを排除した
3:11 手を繋いでも、パワーアップしたり、動きが速くなったりはしないのだ
3:15 それが、プレイヤーを引き込む

3:20 膳場アナ「あっ」
3:22 「引き上げてあげてる」(引き上げて あげている…)
3:26 「手繋ぐ度に来るね、わかるね」(手をつなぐたびに{振動が}来る…)

3:30 コントローラーの微妙な震えが、手を繋ぐ度に伝わる

3:35 膳場アナ「ちょと、あ、あー、まずい、まずい、まずい」
3:38 「手つないで手つないで」(手つないで手つないで)
3:40 「手繋いでないと心配だよあーきたきたきた」(手つないでいないと心配…)

3:46 プレイヤーが自然に手を繋ぎたくなるのは、本当に手を握っているようなリアルさがあるからだ、と上田は言う

3:55 上田「手ってのは伸びたり縮んだりとか、ありますよね」(手っていうのは伸びたり縮んだりというのがある)
3:58 [左上:最初に上田氏が作ったCGのデモ]
3:59 「そういった所のこう…触感みたいなのをちゃんと表現したかったってのもあったんで」(そういう触感をちゃんと表現したかった)
4:05 「自分で動きを付けて、説明してたんですよね」(自分で動きをつけて説明した)
4:09 「嘘を付くのであれば」(うそをつくのであれば)
4:11 「完璧なリアリティーの上で大きな嘘を付きたい」(完ぺきなリアリティーの上で大きなうそをつきたい)

4:15 ゲームの進行に直接関係ない部分でこそ、上田はリアルな表現に、徹底的にこだわる

4:24 上田「終わった後に、」(終わった後に頭の中で)
4:25 「頭の中でその世界がさも、地球上のどこかに存在しているんじゃないかって風に感じられるような物が」(その世界が さも地球上のどこかに存在しているんじゃないかって感じられるものが)
4:32 「優れたエンターテインメントとか創作物だ、って風に思うので」(優れたエンターテインメントとか創作物だと思う)

4:36 膳場アナ「すごくリアルな(上田:うん)勇気だったり(上田:うぅん)」(すごくリアルな勇気だったり)
4:40 「リアルな、誰かに対する優しい気持ちだったりを(上田:はい)を喚起されました(上田:あ、そうですか)」(リアルな誰かに対する優しい気持ちだったりを喚起された)
4:44 上田「ベースにリアル、リアリティというか」(ベースにリアリティーがある)
4:46 「これが現実だ、って思っているから、驚いたり感動したりすると思うので」(現実だと思っているからこそ驚いたり感動したりすると思うので――)
4:51 「そこは、やっぱり一番大事にしないといけない事なんじゃないかな、と」(そこは一番大事にしないといけないことなんじゃないか)

[sub「ワンダと巨像」'05年発売(PS3用発売予定)]
5:02 二作目、「ワンダと巨像」
5:06 それまでのゲームになかった、巨大な敵を作り出し、それ自体をステージにした

5:14 膳場アナ「なんであそこまで、大きな敵だったんですか?」(なんであそこまで大きな敵だった?)
5:17 上田「きちんと、ああやって、よじ登ってっていう、ほんとにその細かいディティールを詰めたゲームが無かったので」(きちんとああやってよじ登ってという細かいディテールを詰めたゲームがなかったので)

5:25 「ICO」を超えるヒットとなった「ワンダ」、勝因はやはりリアリティだった
5:32 製作中の「トリコ」でも、上田はリアルに、こだわる

5:37 上田「動物的に言うと死活問題だから、絶対に逃さないようにする為に」(絶対に逃がさないようにするために――)
5:42 「放物線の先に、喉が来るようにするはずなんだよね」(放物線の先に のどが来るようにするはず)
5:46 「キャッチした瞬間に、足先が微動だにしていないってのはちょっとこう」(キャッチした瞬間に足先が微動だにしていない)
5:49 「ぐっとこう、力を入れたりとか」(例えばぐっと力を入れるとか)
5:50 「一瞬浮かせて同じ場所につくとか」(一瞬浮かせて同じ場所につくとか…)

5:55 飼った事のない動物の方が少ない、という上田は、こうしたリアルを自分の記憶から引き出して修正していく

6:06 キャラクターデザイン、絵コンテからシナリオ、CGの動きまで手がける上田
6:12 美大での専攻は油絵だったが、自分が見て、本当に楽しめる物を創りたいと、こんな作品を創った

6:22 タイトルは、「暴君ネコ」
6:26 地下にネコが潜んでいる、という設定だが…

6:30 上田「見に来た人に土をかけるっていう作品で」(見に来た人に土をかけるという作品)
6:34 「何もいなさそうなんだけど、土をかけるとこうやってみんな驚いて逃げてくれる」(何もいなさそうだけれど土をかけるとみんな驚いて逃げてくれる)
6:40 「ネコがかけていると思うと、誰も怒らないんですよね」(「ネコがかけている」と思うと誰も怒らない)

6:46 双方向のエンターテインメントの楽しさだった
6:50 この体験が、ゲーム作りに繋がった

6:56 (どんなゲームを創りたい?)
6:58 上田「感動のコストパフォーマンスが高ければ高いほど良いっていう風に思ってて」
7:03 膳場アナ「濃縮されるとか凝縮されr」
7:04 上田「そうですね凝縮される」
7:06 「少し、自分の人生にとってプラスになった、っていうような物になってくれればいいなあ、って思いはありますね」(少し自分の人生にとってプラスになったって思えるものになってほしい)

7:13 夢はゲームを、映画やCDを超えるエンターテインメントにする事
7:18 新しく生まれるゲームもまた、プレイした人の人生に、きっとプラスになる筈だ

7:25 松原アナ「うーん、あの私はゲームやらないからよく分からないんですが、やってる時はどういう感覚なんですか」
7:30 膳場アナ「あのね、ゲームっていい小説を読んでいるような感覚に近いかもしれないですね、あの時間を忘れて没頭するっていうのは勿論あるんですけど、
7:39 「こっちの想像力もかきたてられて、心にほんと、深く刻まれるというそういった経験ですね」
7:45 松原アナ「そこまでの体験になると」
7:46 膳場アナ「なります」
7:47 松原アナ「はー…」
7:47 膳場アナ「で、あの上田さんのゲームには、その世界にいたという記憶が残る、という点で映画や音楽を上回るんじゃないかと仰っていまして、まさに、そういった経験が刻まれる、素晴らしい作品でした」
8:00 松原アナ「ちなみに、何時間ぐらいかかるんですか」
8:01 膳場アナ「これは、私14時間ぐらいでクリアしたんですけど」
8:04 松原アナ「そんなに」
8:05 膳場アナ「物によっては100時間とかかかります、短い方です」
8:07 松原アナ(苦笑して首を振る)

 上田氏が思ったよりも好意的に扱われていたというトリコ特集ですが、レベルデザイン合宿などの放送されなかった部分も何らかの形で公開されるといいですね。


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