◆インタビュー
プロデューサーの名越稔洋氏にインタビュー。
●タイトルについて
・龍が如くを5年近くやっていて、フィールドを変えたいという意識があった。龍が如くが想像以上に伸びたという良い意味の誤算もあったが、チームのスキルが向上して他の事もやらないとと現場も思っていて、5年も経つと一種のフラストレーションのような、別タイトルにアプローチしたい思いがあったが、それはエネルギーになるし良いのではないかと。龍が如く OF THE ENDというタイトルにはここで一度けじめを付けて新しいステージに行くという意味も含めての物だった。タイトルが付いた時点で次のステップにシフトしていった感じ。Xboxでゲームを作るのも久しぶりで、チームにはジェットセットラジオなどを作った人もいるし360好きも多い。今まで待たせてすみませんでした
・内容は好みもあるが、ドラマ性の濃い熱いSFをやりたいという話をスタッフにずっとしていた。それで悔しいのがティザートレイラーで、海外では仕掛けが早くかつ期間が長いのでオーソドックスな物になってしまった。クリエイターとしてはあの出し方は本意ではない。最初のインパクトは大事にしたいが、海外世界では彼らの考えるフォーマットがあり、そういう長期間のプロモは未体験だし、日本はもちろん世界も意識しているので向こうの考え方を探りつつやっているwこのタイミングの公開も最初は冗談じゃないと大もめだった
・世界観はスタイリッシュな部分も濃い所もある。舞台は2080年の東京だが、色々考証している。温暖化が進んで海面が上昇すれば東京で水に浸かる場所もあるだろうし、自然と建物が高層化して上層へ伸び、下層の都市部はスラムかするというような
・タイトルのBINARYは二面性という意味で、過去と未来や人間とロボット、白と黒のように色々あるが、その中庸のグレーゾーンにこそ真実があるというか。自分のシナリオでは珍しいタイプで、どちらかというと白か黒かを決める話が好きだったが、そういう意味では大人っぽい内容かも。今後のトレイラーは名越氏らしいゲームと言われるような物になると思うがwこれはSF?と思うような映像も早く見せたい。今回のキーワードの一つには「モラル」という物があり、それが熱いドラマに繋がるエッセンスの一つになっている
・トレーラーでは機械と人間しか見えないのが悔しい。何故2080年なのかと言われる事もあるが、何年にするかも凄く考えた。○○年に何が出来るという文献があり、今から70年後ならああいう高層都市も余裕だと思う
●AIについて
・AIは大変だが久しぶりにゲームを作っていると実感した。会議室に集まってモニターをチェックしてロボットの動きを見たり、細かい部分を確認しながらやっている。久しぶりの事で、昔のドライブゲームでは摩擦係数が…などとやっていたのを思いだした。スタッフ全員が理詰めでパズルを組むが如くやっている。ドキュメンタリーで撮りたいぐらいw
・ゲームは形になってきているが、AIは最後までいじっているだろう。かなり大型のロボットもプログラムで動いていて、どうやって倒すかというのはゼルダ的というかシューティングでありつつアクション要素も重視しているので、アクションシューターとして楽しめると思う。駆け引きなども楽しむ為にもAIが賢くないとと。苦労した見返りの感動は大きいはず
・開発はまだ色々詰めている段階。自分たちの実力を出し惜しみ無く出せる環境で、同じタイトルを作ってきたフラストレーションが爆発しつつあるのかと思う。チームワークも非常に良く、普通の倍とは言わずとも1.5倍ぐらいのスピードで仕事をしていると思う。龍が如くOTEが完成してフルメンバーが揃うのが楽しみ。みんながスキルアップしたという意味では面白い6年間だった。本作は最初は数名のチームで、ずっとAIの話ばかりしていた。ロボットの動きが納得いかない時にお前のロボットの動きがバグなのか俺の脳がバグっているのかと問い詰めたりwそんな時はだいたい下を向いているのでそうか俺の方か、とw
●オンラインについて
・具体的にはまだ言えないが、こういうジャンルが好きなプレイヤーに満足して貰えるような人数やモードなど相当なボリュームの物が用意できると思う。良くできているオン対戦は「鬼ごっこ」と似ていると思う、あのシンプルさに近い何か。「あそこに隠れたい」というのがあればそこに行けるようにしたい。街というのはゲームフィールドとしても理にかなっていて、風俗街なら隠れやすいようになっていたり。だからそこで撃ち合いが出来たら面白いだろうと思い、龍が如くでも普段入れないような店に行けるようにいつも通っている街で銃撃戦が出来るのも魅力の一つかも。そこは龍が如くが指示された部分と同じ匂いを感じる
●360とKinectについて
・マルチ展開は世界市場を考えたのが大きい。どちらの機種がどうという話になりがちだが、正直どちらもほぼ同じ。どちらにも良い所がありどちらが上下というのも無いと思う。Kinectタイトルの面倒もみていたし、E3 2009でKinectを見た時に最初に手を挙げたのも自分だった。開発機材はすぐ貰えるか、と。その後は色々と大変だったが
・Kinectはこれからではないか。今は海外が主戦場なのでそこでどういう評価をされるか。日本ではユーザー層やタイトルの問題でマーケットがなかなか改革されない。Kinectでカジュアルユーザーを増やしたいのはあるだろうが、むしろコアゲーマー向けというのも良いと思う。タイトルはもう少しアグレッシブにチャレンジする物があっても良いのではないか。現在はWiiやMove的な使い方しかされていないので。Kinectでしか出来ない事を探してそれがゲーム化されると良いと思う。ライト向けにセガでもソニックフリーライダーズを出したが、内心では若干の葛藤があった
・360自体は発売当初とあまり変わらない。PS3との差別化が上手く行っていない。大作はほとんどマルチなのでさほどのネガ要素は見当たらないが…Kinectも新要素として良いが、認識のズレの中に入ってきたのでハードとしての立ち位置が難しくなってきた。HD機としての路線をサイドアピールしても良いのでは無いかと思う。最高級のマシンでネットが遊びたいユーザーはこれというような
・バイナリードメインについては今後の内容こそが核心に迫る物になる。まだ輪郭のりぐらいしか見せていないので、来年にはちゃんとそれが見えて来る年にしたい。マルチだろうが世界を目指そうが、どこかにありそうなものを作る気はさらさらない。バイナリードメインしか無い物、まだ言えない物が沢山あるので続報を期待して待っていて欲しい
認識云々は前置きがないような…360がどういうマシンかという認識の、宣伝とユーザーのズレみたいな話でしょうか。
プロデューサーの名越稔洋氏にインタビュー。
●タイトルについて
・龍が如くを5年近くやっていて、フィールドを変えたいという意識があった。龍が如くが想像以上に伸びたという良い意味の誤算もあったが、チームのスキルが向上して他の事もやらないとと現場も思っていて、5年も経つと一種のフラストレーションのような、別タイトルにアプローチしたい思いがあったが、それはエネルギーになるし良いのではないかと。龍が如く OF THE ENDというタイトルにはここで一度けじめを付けて新しいステージに行くという意味も含めての物だった。タイトルが付いた時点で次のステップにシフトしていった感じ。Xboxでゲームを作るのも久しぶりで、チームにはジェットセットラジオなどを作った人もいるし360好きも多い。今まで待たせてすみませんでした
・内容は好みもあるが、ドラマ性の濃い熱いSFをやりたいという話をスタッフにずっとしていた。それで悔しいのがティザートレイラーで、海外では仕掛けが早くかつ期間が長いのでオーソドックスな物になってしまった。クリエイターとしてはあの出し方は本意ではない。最初のインパクトは大事にしたいが、海外世界では彼らの考えるフォーマットがあり、そういう長期間のプロモは未体験だし、日本はもちろん世界も意識しているので向こうの考え方を探りつつやっているwこのタイミングの公開も最初は冗談じゃないと大もめだった
・世界観はスタイリッシュな部分も濃い所もある。舞台は2080年の東京だが、色々考証している。温暖化が進んで海面が上昇すれば東京で水に浸かる場所もあるだろうし、自然と建物が高層化して上層へ伸び、下層の都市部はスラムかするというような
・タイトルのBINARYは二面性という意味で、過去と未来や人間とロボット、白と黒のように色々あるが、その中庸のグレーゾーンにこそ真実があるというか。自分のシナリオでは珍しいタイプで、どちらかというと白か黒かを決める話が好きだったが、そういう意味では大人っぽい内容かも。今後のトレイラーは名越氏らしいゲームと言われるような物になると思うがwこれはSF?と思うような映像も早く見せたい。今回のキーワードの一つには「モラル」という物があり、それが熱いドラマに繋がるエッセンスの一つになっている
・トレーラーでは機械と人間しか見えないのが悔しい。何故2080年なのかと言われる事もあるが、何年にするかも凄く考えた。○○年に何が出来るという文献があり、今から70年後ならああいう高層都市も余裕だと思う
●AIについて
・AIは大変だが久しぶりにゲームを作っていると実感した。会議室に集まってモニターをチェックしてロボットの動きを見たり、細かい部分を確認しながらやっている。久しぶりの事で、昔のドライブゲームでは摩擦係数が…などとやっていたのを思いだした。スタッフ全員が理詰めでパズルを組むが如くやっている。ドキュメンタリーで撮りたいぐらいw
・ゲームは形になってきているが、AIは最後までいじっているだろう。かなり大型のロボットもプログラムで動いていて、どうやって倒すかというのはゼルダ的というかシューティングでありつつアクション要素も重視しているので、アクションシューターとして楽しめると思う。駆け引きなども楽しむ為にもAIが賢くないとと。苦労した見返りの感動は大きいはず
・開発はまだ色々詰めている段階。自分たちの実力を出し惜しみ無く出せる環境で、同じタイトルを作ってきたフラストレーションが爆発しつつあるのかと思う。チームワークも非常に良く、普通の倍とは言わずとも1.5倍ぐらいのスピードで仕事をしていると思う。龍が如くOTEが完成してフルメンバーが揃うのが楽しみ。みんながスキルアップしたという意味では面白い6年間だった。本作は最初は数名のチームで、ずっとAIの話ばかりしていた。ロボットの動きが納得いかない時にお前のロボットの動きがバグなのか俺の脳がバグっているのかと問い詰めたりwそんな時はだいたい下を向いているのでそうか俺の方か、とw
●オンラインについて
・具体的にはまだ言えないが、こういうジャンルが好きなプレイヤーに満足して貰えるような人数やモードなど相当なボリュームの物が用意できると思う。良くできているオン対戦は「鬼ごっこ」と似ていると思う、あのシンプルさに近い何か。「あそこに隠れたい」というのがあればそこに行けるようにしたい。街というのはゲームフィールドとしても理にかなっていて、風俗街なら隠れやすいようになっていたり。だからそこで撃ち合いが出来たら面白いだろうと思い、龍が如くでも普段入れないような店に行けるようにいつも通っている街で銃撃戦が出来るのも魅力の一つかも。そこは龍が如くが指示された部分と同じ匂いを感じる
●360とKinectについて
・マルチ展開は世界市場を考えたのが大きい。どちらの機種がどうという話になりがちだが、正直どちらもほぼ同じ。どちらにも良い所がありどちらが上下というのも無いと思う。Kinectタイトルの面倒もみていたし、E3 2009でKinectを見た時に最初に手を挙げたのも自分だった。開発機材はすぐ貰えるか、と。その後は色々と大変だったが
・Kinectはこれからではないか。今は海外が主戦場なのでそこでどういう評価をされるか。日本ではユーザー層やタイトルの問題でマーケットがなかなか改革されない。Kinectでカジュアルユーザーを増やしたいのはあるだろうが、むしろコアゲーマー向けというのも良いと思う。タイトルはもう少しアグレッシブにチャレンジする物があっても良いのではないか。現在はWiiやMove的な使い方しかされていないので。Kinectでしか出来ない事を探してそれがゲーム化されると良いと思う。ライト向けにセガでもソニックフリーライダーズを出したが、内心では若干の葛藤があった
・360自体は発売当初とあまり変わらない。PS3との差別化が上手く行っていない。大作はほとんどマルチなのでさほどのネガ要素は見当たらないが…Kinectも新要素として良いが、認識のズレの中に入ってきたのでハードとしての立ち位置が難しくなってきた。HD機としての路線をサイドアピールしても良いのでは無いかと思う。最高級のマシンでネットが遊びたいユーザーはこれというような
・バイナリードメインについては今後の内容こそが核心に迫る物になる。まだ輪郭のりぐらいしか見せていないので、来年にはちゃんとそれが見えて来る年にしたい。マルチだろうが世界を目指そうが、どこかにありそうなものを作る気はさらさらない。バイナリードメインしか無い物、まだ言えない物が沢山あるので続報を期待して待っていて欲しい
認識云々は前置きがないような…360がどういうマシンかという認識の、宣伝とユーザーのズレみたいな話でしょうか。
「龍が如く OF THE END」(Amazon)
セガ
Playstation3
参考価格:
価格(公開日現在) : ¥ 6,722
OFF : ¥ 1,258 (16%)
2011年3月17日発売予定
「ファミ通Xbox360 2011年2月号 [雑誌]」(Amazon)
エンターブレイン
価格(公開日現在) : ¥ 740
2010年12月27日発売予定
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