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2010年12月21日火曜日

DPS486 PSP 「The 3rd Birthday」 [スクエニ]

 新衣装としてチャイナドレス(超ミニかつ胸元が開いている)。
 他攻略9ページ。


 ◆コンポーザーインタビュー
 楽曲を手がけた三人にインタビュー。

 ●下村陽子氏

・T3Bの話が来たのは約3年前だが、正直話が来るとは思っていなかった。何より10年以上ぶりの新作だし、前作の時は担当ではなかったので。お話を貰った後まずはPV用の曲を作ったが、その後本格的な作業に移るまではかなり期間があった。本格的に始まったのは大体一年ぐらい前で、担当したのは10曲ぐらいだが、とても長い期間制作していたと感じている

・曲作りではファンの気持ちを裏切らないように、PEをイメージ出来る雰囲気にしようと思った。強いビートの上にメロディやフレーズを入れる曲調はT3Bでも変わっていない。流行の音楽性などはあまり意識していなくてファンの方から下村節と呼ばれている物があるようだが、今回もきっと下村節全開wある意味では昔も今も変わらない音楽なので、そこをファンの皆さんに感じて貰えたら嬉しい

・田畑氏と野村氏は結婚式のシーンに強いこだわりがあるようで、その場面はパイプオルガン主体で作って欲しいと言われたが、他は比較的自由に作らせて貰った感じ

・自分で作った楽曲はお気に入りを選べないくらい愛情を持って制作した。鈴木氏と関戸氏の力で、PEとはまた違った本作ならではの音楽も楽しめるのでぜひサントラを聴いて欲しい。PE,PE2の復刻版もぜひチェックして欲しい

 ●鈴木光人氏

・これまでは主にDFF,シグマハーモニクス、FF13などでアレンジを行っていた。今回T3Bでメインコンポーザーを担当したが、切っ掛けが下村氏の推薦だと知ったのが最近だった。今回はオープニングやボス戦が下村氏の担当、自分と関戸氏がその他全般を手がけた感じ

・テーマは、例えば派手なバトルではなるべく激しい曲を使わないというような逆説的な作りを心がけた。T3Bはミステリアスで不気味な静寂のある世界観だったので。戦闘以外でもゲームに対して音楽が押し出ない方向性で進めていった

・T3Bは下村氏の曲のイメージが強いので、それを崩さないようにする事は意識した。他にはPSPの再生環境にも気を配り、イベントでキャラのボイスや効果音が聞こえる時には曲のトーンを変えている

・印象に残っているのは、アヤが独房で目覚める時に流れる「Joy to the World-」。当初はオープニングでカーステレオから流れる予定のクリスマスソングで、演奏はサウンドスタッフにお願いした。他には「Dive into Myself」という曲も思い入れがある。これは色々なバージョンがサントラに収録されているので聞き比べて欲しい

・メモリの都合でゲーム中では尺を削っていた曲があるが、サントラではフルに収録されており、音質もアップしているので純粋に音楽を楽しむ一品として手にとって欲しい。サントラ以外にも、T3BのライブミックスバージョンをUstreamにて12/23の21時から配信予定ですのでお楽しみに

 ●関戸剛氏

・戦闘シーンの音楽が多かったので、緊張感や臨場感が上手く出せるよう気を付けて作曲した。シーンによっては演奏時間も60秒といった制約があるので、その範囲内に収まるようにも配慮した

・鈴木氏の音楽は向こうの世界からやってきたかもというハイセンス四次元サウンド、下村氏の曲はPEの母、生みの親だけが持つ堂々たる存在感という印象

・思い出深い曲は「Desperation」。鈴木氏との共作だが、思いの外良い感じに仕上がっている。この臨場感は言葉で表現するのが難しいので、ぜひサントラで確認して頂ければw鈴木との絶妙な絡みが素晴らしいです。変な意味じゃないですw

・鈴木氏との共作曲で、鈴木氏がラフミックスしていた物が非常にインパクトがあって驚いた記憶がある。本人はまだ並べただけなんでこれからミックスすると言っていたが、言葉で表現するのが難しい臨場感で、かつサントラにも入っていないので幻のミックス

・サントラは三枚組と曲数も多く、聴き応え充分かと思う。世界観を踏襲しつつも三人の作曲家による解釈の違いもまた面白いかと思う


 ◆野村哲也氏インタビュー
 途中からネタバレ要素があるので要注意。

・T3Bはオーダーダイブを駆使しないと通用しない手強い作りになっている。ラストにはプレイヤーの心情に訴えかける演出を盛り込んでいるので、どのような反応をされるか楽しみにしている。T3Bは周回プレイが楽しいゲームで、それをこなすとコスチュームなどが増えるので何度も挑戦して欲しい

・開発ではクリエイティブプロデューサーとして見守っていた感じだが、初のジャンルに挑戦したと言う事もあって長かった。T3Bは銃撃戦アクションという本格的なシューターにしようと考えていて、今後の取り組みにおける第一歩にはなったと思う。過去のDCFF7もシューターに近かったが、アクションRPG的な設計だったので。今回はシューターというジャンルを意識した設計で、そういう意味では難易度は高いが今までシューターに触れた事がない方にも触って欲しい。自分たちもT3Bをステップに次の作品に活かしたいと考えている

・RPG的な成長要素は、自分たちが得意とする分野でもあるので。北米でもそういったシューティング以外の要素を組み込んでいるようで、逆からのアプローチだが面白い融合がなされたと思う

・開発が長めだったのは色々な要因が重なった結果。ハード変更もあるし、チームが本格シューターの開発は初だった事と、プログラムを開発して貰える会社を見付けるのに時間がかかった事など。中でも、今回プログラムをお願いしたヘキサドライブさんに行き着くまでが一番長かった。その分個性的な作品に仕上がった

・プラットホームがモバイル向けの頃はもっと手軽なライトユーザー向け作品を考えていた。モバイルだとPSP程の表現は出来ないので。システムはオーバーダイブを主軸とした簡単操作で楽しめるゲームだった。PSPになったことで、スペック的に様々な事が可能になり、そこからシューターを追求しようという流れになった

・入りやすいシューターとして想定の範囲で収まったとは思う。ターゲットがロックオンというのは当初の予定通りだが、本場のシューターから見ればT3Bは簡単すぎると感じるだろうし、もっと細やかな操作性が求められるだろうが、今回はこれで良かったと考えている

・従来シリーズのファンを考えると、RPG好きが多いと思うので。いきなりシビアなシューター設計にしたら今以上に難易度が上がり、さすがに突き放しすぎですし。ただ、次があればより進化したシューターになる。実はその件に関してはディレクターの田畑氏と話し合いだけはしていたりする

・グラフィック面は上国料氏の努力の成果。モバイル時代に一度プロジェクトを中断しようと考えていたが、上国料氏が現代を舞台としたゲームをぜひ作ってみたいと直接言ってきて、今回は彼のためにニューヨークにロケハンまで行った。制作にかける意欲が非常に高かったんだと思う

・自分の頭の中にある次の構想は、携帯ゲーム機では不可能な作りになりそう。攻撃を受けたら服が破損するのも実は次の次世代機仕様のつもりだった

・シャワーシーンはあってもなくても良いと考えていたが、スタッフがぜひ入れたいと言ってきて、その時点で既に発注や試作品の製作まで済んでいたので、そこまで張り切っているのなら入れない訳にもいかないwシャワーシーンはアヤのセクシーさだけに目が行きがちだが、あの場面はかなり高いグラフィック技術で描かれているので、そこに注目して欲しい。とはいえ見るのは簡単ではないが

・コスチューム毎のカスタムボイスは現場からの要望。ボイスの収録現場に行ったら、既にそういう流れになっていた。あのカスタムボイスを効くと坂本真綾さんの演技力の高さを感じられると思う。現在はT3B北米版の制作も進行しているが、こちらはカスタムボイスはない。あれは坂本さんだから出来る要素なので、日本版限定の仕様となる

(以下ネタバレ要素ありなのでホワイトアウトさせています、閲覧には注意)

・ラストの展開はアイデアとして相談させて貰った。最初はハッピーエンドで終わっていてインパクトに欠けると思ったので。結果、さまざまなこだわりを一回リセットするラストになった。もし続編があれば、今度は再起動という形になると思う

・周回プレイをする事で見られるエピソードは今後の布石で、一周目では衝撃の展開だがこのエピソードを見るとまた驚くと思う。少なくとも二回はクリアする事をお勧め

・前田は個性的なキャラで、シリーズファンからこんなキャラだっけという声も出そうだが、外れてはいないと思う。ボイスや動きが付いた影響でイメージが変わってしまう所はあると思うが。前田以外にもT3Bでは数人のキャラを描いたが、個人的にはPEでの相棒、ダニエルを出せなかったのが心残り

・キャスティングは海外ドラマの吹き替えをイメージした方を起用しようと考えてキャストを選んだ。T3Bは当初から海外ドラマを意識した構成にしようと考えていたので

・コスチュームが破けるとかシャワーシーンなどの派手な部分に話題が行きがちだが、ゲームの根幹部分をしっかり味わって欲しい。非常に歯応えのある内容なので、コアな人も遊べるようになっている。難易度HARDでも物足りない方には、その上に二つ用意している

・本作の敵となるツイステッドは当初のイメージから外れることなく表現出来て満足している。動きもさることながら、顔という部分が存在せず表情が読めない点が不気味さをより出していると思う。自分がディレクターやクリエイティブプロデューサーを務めるタイトルでは、モンスターの種類を絞っても良いのでとにかく個性的にするというテーマをもっている。ただプレイヤーの足止め程度にしか出てこないモンスターを作っても意味がないので、戦って歯応えがある強さにしないと面白さが生まれない。その意味でもツイステッドは尖った個性を持っていると思う。序盤のリーパーなどはその代表例かも

・T3Bは最初からハードな内容にすると決まっていたので、制作スタッフから各キャラの結末を知らされた時は自分でも切なくなった。主人公のアヤ自身華やかな感じのキャラだが、実際の内容はかなり大人向け

・ウェディングドレス姿はコンセプトを考えた時からあった。血まみれのドレス姿のアヤと謎の少女、それに迫る影などのキーワードがあり、そこから全ての物語が始まった

・ハードな内容ではあるが、シューターにこれまで馴染みの無かった方も含めて多くの方に遊んで貰いたい作品。これを始まりとしてシューターというジャンルを追求したいと考えているので、応援して貰えると有り難い


 続いてDDFFについてインタビュー。

・ラグナを選んだ理由はガンナーとなるキャラを入れたかったから。ラグナはFF8のもう一人の主人公という設定でもあり、そういう意味で主人公やライバルが集結するDDFFにふさわしいと思い選ばれている

・ラグナの声優平田さんはFF12のバルフレア、T3Bの前田でもある。軽い調子を演じながらもスコールより大人の雰囲気を出せる方というのが選考理由。ラグナの声は初ですし、スコールとの絡みなど見所は多い

・ヴァンは自分が描いたキャラではないので大変だった。ティファやラグナに比べると装飾が凝っているし

・サードフォームは、スタッフが資料をチェックしてネタを拾ってきて決めている。幾つかの候補を出して、野村氏が判断するという選考方法。アルティミシアのイデア姿は完全に別人なので悩んだが、過去と未来の魔女は繋がっているという事もあって、ある意味間違いではないのかなとokを出した

・ワールドマップは前作の時点で入れようと思っていた。今回加わった物よりも簡略化された物だったが。前回は見送ったが、今回導入出来た要素になる


 さらに続いてカンファレンスについて。

・開催日が1/11から18に変更になったのは、雑誌掲載のタイミングが理由。ジャンプフェスタは試遊がメインのイベントで、カンファレンスは映像メインの内容となる。当初予定していたマスコミ向けカンファレンスではなく、ファンの方をメインとしたプレミアムイベントになっている。募集の詳細は公式サイトで随時告知していく

・150人ほどが収容出来るヴァージンシネマズ六本木を会場として二回に分けて行う予定。司会を招いて、映像の合間に解説して貰う流れにしようと考えている。各タイトルの開発者も登壇する予定

・出展タイトルはファブラノヴァクリスタルスの関連タイトル他、KHBbSFMやKH3D(仮)、DDFF。FFヴェルサス13ではいよいよノクトが喋るwまだクオリティアップ前の触りではあるが、これまでのイメージ映像と違い実際の本編映像を多数用意したので、情報量としても驚きとしても充分だと思う。その辺を含めてサプライズが多いイベントになると思うので、もう暫く待って欲しい


 ◆レビュー
 敬称略。レビューは全文ではないです。
 レビュアーは上(左)から梅津爆発、YU、ゲスト1号、ウォルフ中村。

・PSP 「The 3rd Birthday」 [スクエニ] : 85 / 75 / 90(スズタク) / 75

・瞬間移動、武器チェンジ、兵士の位置調整など様々な使い道のあるオーバーダイブが面白い。敵の攻撃を避けつつ、ロックオンで射撃する戦闘はサクサク遊べた。敵全滅後の回復はもっと早い方が嬉しかったが。タイムパラドックスが描かれる物語は少々難解で、ゲーム内の資料を読んでようやく輪郭がつかめた…かも。シリアスで暗い雰囲気と服が破れるシステムがミスマッチな気も。どうせなら服装がイベント反映されるぐらいして欲しかった(梅)
・過去の世界のキャラに乗り移りながら戦うというシステムが面白い。回復や壁の先への移動など、様々に使えるのが便利。EASYでプレイしたが、序盤のボスから何度もリトライするほど歯応えがあった。システム面ではOE等にもう少し詳しい説明が欲しかった。右上のミニマップは敵の位置と目的地の方向が表示されるだけであまり役に立たず、迷ったらメニュー画面で確認していた(YU)
・ムービーで激しく流血したり、敵に一撃で殺されたりとハードな内容。難易度はNORMALでも難しいので、初心者はEASY推奨。OEや武器が揃うと戦闘が劇的に楽しくなり、何周もクリアしたくなる魅力がある。PSP屈指のグラフィックやコスチュームなどの要素もインパクトがあり◎。唯一最大の不満は、周回プレイが魅力なのに一部デモシーンがスキップ出来なかった事(スズタク)
・仲間に乗り移りつつ戦うのが楽しい。簡単操作で武器を持ち替えられるし、ステージ固有武器の使用や仲間との一斉攻撃、オーバーダイブ・キルなども違和感なく行える。突然変異などもあるOEチップ合成も○。ただ、遮蔽物に隠れた状態からの攻撃で再び隠れるのにキー入力が必要、敵との距離が近く高低差が大きい場所での状況把握がし難い、武器カスタマイズ時に重複するパーツが分かりにくい等が微妙に感じた。ノーマルでも手応え充分で、仲間を生かすプレイが求められる(ウ)




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